ここでは、昭和鉄工が取り扱っているデシカント空調について、製品の特徴や導入事例などを紹介します。
昭和鉄工では、機器装置事業を中心に、業務用エコキュートやヒートポンプ外気処理機と並んで、独自開発のデシカント空調機器を提供。主製品として、「リタンエアデシカント外気処理機ラデック」や「ユニバーサルフレッシュ」などのデシカント空調機器、業務用エコキュートやヒートポンプ外気処理機などがあります。
リタンエアデシカント外気処理機ラデックは、デシカントローターで外気中の水分を効率的に吸着・除去するリタンエア除湿方式を採用しています。
除湿後の乾燥空気と外気を全熱交換器で処理することで、外気負荷をほぼ完全にクリアし、室内の湿度を精密にコントロール。再生には内蔵ヒートポンプが生み出す低温排熱(40~60℃)を利用するため、消費エネルギーの削減が可能です。夏季はクールビズ設定温度でもさらりとした涼感を、冬季は室内の水分を再利用した加湿効果で、年間を通じて快適性を保ちます。
ヒートポンプを本体に内蔵した一体型構造を採用し、外部熱源や給排水配管をまったく必要としません。設置時にはダクト工事と電気工事のみで稼働可能となり、施工期間の短縮が可能です。配管・配線工数が減少することで、初期導入コストやメンテナンス負担も軽減されます。
既存設備への後付け導入や新規ビルの空調設計においても、柔軟に対応できるため、工期・予算・運用面の三拍子でメリットがあります。
除湿量(kg/h) | ー |
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対応空気量(m³/h) | ー |
最低到達露点(℃) | ー |
再生熱源の種類 | 内蔵ヒートポンプ |
デシカント媒体の材質 | ー |
本体構造材の材質 | ー |
サイズ | 4,283×1,610×2,538mm(HCDR-4000G) |
ラデックはヒートポンプを内蔵した一体型デシカント外気処理機で、低湿度化した室内還気(リタンエア)をデシカントローターで除湿し、40~60℃(プレクールタイプでは40~50℃)の低温排熱でローターを再生する独自のリタンエア除湿方式を採用。エネルギー消費の削減を実現しています。
全熱交換器とデシカントを組み合わせた構成により外気熱回収性能を向上。冷房除湿、暖房加湿、全熱交運転、送風運転、自動運転の5モードに加え、外部からの制御信号や夜間送風運転にも対応し、施工性と運用柔軟性を両立させています。
※公式HPでは、導入施設のみ記載があり、用途の記載はありませんでした。
外気の水分を効率よく除去するリタンエア除湿方式と、全熱交換による除湿・加湿のバランスを制御し、安定的な湿度コントロールと省エネを両立。内蔵ヒートポンプの低温排熱を再生熱源として活用し、年間を通じて快適な空調環境を実現します。
デシカント空調が求められる現場は多岐にわたり、目的に応じて必要とされる性能も異なります。自社に適切な製品を選ぶことで、品質維持や衛生管理の向上、コスト削減にもつながります。
このメディアでは、「チルド食品の冷却包装」「有機EL製造」「冷蔵ショーケースの結露対策」3つの目的別におすすめのデシカント空調をご紹介。導入を検討している方はぜひチェックしてください。
昭和鉄工は、1883年に創業した福岡県の老舗メーカーです。極楽寺町の斎藤製作所として創業し、医療機器や放熱器の製造を経て、戦後の復興期から事業を多角化・上場企業へと発展しました。
主力事業は、「空調事業」「素形材・都市景観事業」「熱源・給湯事業」「工事・サービス事業」「特殊熱源事業」の5分野。国内は福岡、札幌などに製造拠点を展開し、営業所も各地に展開。中国大連にも合弁会社を設置するなど、グローバル展開を推進しています。
会社名 | 昭和鉄工株式会社 |
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設立 | 1933年4月30日 |
資本金 | 16億4,100万円 |
従業員数 | 380名(連結384名)(2025年3月31日時点) |
事業内容 | 空調事業/素形材・都市景観事業/熱源・給湯事業/工事・サービス事業/特殊熱源事業 |
本社所在地 | 福岡県糟屋郡宇美町宇美3351-8 |
TEL | 092-933-6390(代表) |
公式サイト | https://www.showa.co.jp/ |
画像引用元:株式会社ティーネットジャパン公式HP
(https://www2.tn-japan.co.jp/kathabar/contents/products/kathabar/)
0℃付近で高い省エネ効率(乾式デシカント比約40%削減※1)を発揮し、低温環境での運用コストを大幅に削減。霜取り運転も不要なため安定した稼働が見込めます。
特殊溶液が結露・粉じんを抑え、製品トラブルを予防。除菌性(食塩水相当)により空気中の菌も除去※2し、HACCPにも対応可能です。
画像引用元:株式会社西部技研公式HP
(https://seibu-giken.com/products/287/)
機能性ハニカム構造を製造する技術と、特殊シリカゲルや合成ゼオライトを使用することにより、-90℃DPという超低露点に対応します。
クリーンブースの一体設計が可能。湿度制御の精度を高めることで、恒常的な超低湿制御が前提となる有機EL製造に対応できます。
画像引用元:日本特殊陶業公式HP
(https://niterra-air.com/)
天井埋め込み型なので店内の景観を損なわず、最短1日の夜間工事※3で設置が完了。営業への影響を抑えた導入が可能です。
独自開発の除湿素材を活用し、店内の湿度を40〜50%に保つことで、冷蔵ショーケースの曇りや結露の発生を抑えやすい空調環境を整えます。
※1 108.8kW→61.9kW 参照元:ティーネットジャパン公式HP(https://www2.tn-japan.co.jp/kathabar/files/products_kathabar/comparison_table.pdf)
※2 実証実験による結果。測定場所:某ビール工場 測定日時:1998年7月7日 測定機器:RCSエアーサンプラー(密閉状態で測定)
参照元:ティーネットジャパン公式HP(https://www2.tn-japan.co.jp/kathabar/contents/products/kathabar/)
※3 1台で約1日(スーパーマーケットの場合、閉店後~翌開店前まで)で設置可能。 参照元:日本特殊陶業株式会社公式HP(https://niterra-air.com/faq/)