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GMP運用を支える湿度制御技術|デシカント空調

目次

GMP(Good Manufacturing Practice:適正製造基準)運用は、製品の品質と安定性を確保するため、厳格な衛生基準を満たす製造環境の構築を求める制度です。

もともとは医薬品や医療機器を対象とした制度ですが、現在では食品や化粧品、健康食品など幅広い分野でもGMPに準じた管理体制の導入が進んでいます。

食品製造現場における湿度と
品質保持の関係

食品工場では、工程中の洗浄作業や加熱工程により、空間内の湿度が高まりやすい傾向があります。高湿になると、包装材の変形やラベルの剥離粉体原料の固結カビ発生などのトラブルにつながり、品質や衛生状態の低下を招くおそれがあります。

HACCPやFSSC22000などの国際的な衛生認証制度でも、湿度管理は製造空間の環境要件の一部として重視されています。適切な湿度環境を維持することは、製品の品質保持、衛生的な空間づくり、作業環境の安定化、製造設備の腐食リスク軽減にもつながります。

デシカント空調による空間環境の安定化

通年湿度制御による
製造環境の適正化

デシカント空調は、外気条件の変化に左右されず、年間を通じて一定の湿度を安定的に維持することが可能です。小麦粉や砂糖などの粉体原料、ゼラチン、寒天、乾燥食品素材など、吸湿性が高く湿度の影響を受けやすい原材料を扱う現場において特に有効です。

湿度が高すぎると原料がダマになったり、粘着・凝集・変質するなどの問題が発生しやすくなり、製品の不均一化やライン停止などのトラブルにつながります。

そのため、適切な湿度制御により、こうしたリスクを低減することが、生産性や品質の安定性向上において重要です。

作業環境の快適性維持
と省エネルギー運用

長時間稼働する製造現場では、空間の快適性も作業環境設計の一要素です。高湿度が続く状態では熱がこもりやすく、空調効率にも影響を及ぼします。デシカント空調により湿度が適正に保たれることで、冷房の過剰使用を抑え、空間全体の快適性を維持できます。

さらに、空調負荷の軽減によるエネルギーコストの削減に加え、作業環境の安定化を通じて、従業員の業務効率や生産性の維持にもつながる効果が期待されます。

目的に合わせた
適切なデシカント空調を選ぶ

食品製造や医薬品工場をはじめ、製造現場や施設ごとに求められる湿度管理の条件はさまざまです。業種や用途に合ったデシカント空調の選定は、品質の管理や快適な作業環境づくり、省エネルギーの実現にもつながります。

このメディアでは、目的別に適したデシカント空調製品を紹介しています。

【目的で選ぶ】
おすすめのデシカント空調3選

衛生管理制度との
親和性と空調の役割

HACCP・ISO22000における湿度環境の適合支援

HACCPやISO22000では、製造空間における温度・湿度管理が重要な評価対象となっています。これは、温度と湿度が製品の安定性や保存条件に影響を及ぼすためです。デシカント空調は、製造工程ごとに適した湿度環境の設定が可能で、HACCPやISO22000が求める基準の衛生管理を支援します。

例えば、アレルゲンや強い香気成分を含む製品の製造工程と、無香・低刺激の製品を扱う工程を分ける際にも、交差汚染のリスクを抑えることが可能です。環境条件の適正化に対応しやすく、さまざまな種類の製品を同じ現場で作って管理が必要な製造現場にも柔軟に対応できます。

ログ記録機能と
システム連携性

GMP対応が求められる環境では、製造条件の継続的な監視と記録が重要となります。デシカント空調は、BMSやIoTプラットフォームとの連携にも対応。湿度データの自動記録・通知・アラート機能の実装が可能です。

THREE SELECTIONS
目的に応じて選ぶ
デシカント空調製品おすすめ3選
チルド食品の冷却包装
向け
カサバー
カサバー

画像引用元:株式会社ティーネットジャパン公式HP
(https://www2.tn-japan.co.jp/kathabar/contents/products/kathabar/)

低温度帯での省エネ稼働と衛生管理

0℃付近で高い省エネ効率(乾式デシカント比約40%削減※1)を発揮し、低温環境での運用コストを大幅に削減。霜取り運転も不要なため安定した稼働が見込めます。

特殊溶液が結露・粉じんを抑え、製品トラブルを予防。除菌性(食塩水相当)により空気中の菌も除去※2し、HACCPにも対応可能です。

有機EL製造・開発環境
向け
ドライセーブSSP/SZP
ドライセーブSSP/SZP

画像引用元:株式会社西部技研公式HP
(https://seibu-giken.com/products/287/)

超低露点乾燥を実現する独自技術

機能性ハニカム構造を製造する技術と、特殊シリカゲルや合成ゼオライトを使用することにより、-90℃DPという超低露点に対応します。

クリーンブースの一体設計が可能。湿度制御の精度を高めることで、恒常的な超低湿制御が前提となる有機EL製造に対応できます。

冷蔵ショーケース結露対策
向け
カラットデシカント
カラットデシカント

画像引用元:日本特殊陶業公式HP
(https://niterra-air.com/)

営業を止めずに黒カビ・結露対策

天井埋め込み型なので店内の景観を損なわず、最短1日の夜間工事※3で設置が完了。営業への影響を抑えた導入が可能です。

独自開発の除湿素材を活用し、店内の湿度を40〜50%に保つことで、冷蔵ショーケースの曇りや結露の発生を抑えやすい空調環境を整えます。

※1 108.8kW→61.9kW 参照元:ティーネットジャパン公式HP(https://www2.tn-japan.co.jp/kathabar/files/products_kathabar/comparison_table.pdf)
※2 実証実験による結果。測定場所:某ビール工場 測定日時:1998年7月7日 測定機器:RCSエアーサンプラー(密閉状態で測定)
参照元:ティーネットジャパン公式HP(https://www2.tn-japan.co.jp/kathabar/contents/products/kathabar/)
※3 1台で約1日(スーパーマーケットの場合、閉店後~翌開店前まで)で設置可能。 参照元:日本特殊陶業株式会社公式HP(https://niterra-air.com/faq/)