工場で発生する「結露」──床が濡れて滑りやすくなる、製品に水滴が落ちて不良品が増える、壁にカビが発生してHACCP対応に支障が出る…。こうした問題は、衛生面だけでなく、転倒事故・設備の劣化・歩留まり悪化など、深刻な経営リスクに直結します。
「エアコンを強くしても結露がおさまらない」「除湿機を置いてもほとんど変わらない」…そんな状況が続いている場合、その原因は空間の“温度”ではなく、空気中の湿度(潜熱)が十分にコントロールできていないことにあるかもしれません。
本記事では、工場のやっかいな結露問題に対し、なぜ「デシカント空調」が有効な解決策となるのか、その仕組みとメリットを、工場の目的別にわかりやすく解説します。
結露は、空気中の水分が「露点温度」以下に冷やされた場所で水滴になる現象です。工場では、冷たい設備・製品・壁面に空気中の湿気が触れることで結露が起こります。
しかし、従来のエアコン(冷房除湿)は、空気を冷やすことで除湿を行う仕組みのため、
・0℃付近の低温環境では除湿能力が極端に低下
・霜取り運転が必要になり、安定稼働できない
・「温度」は下げられても「湿度」を根本的に下げられない
という弱点があります。これでは、工場特有の結露リスクに対応しきれません。
デシカント空調は、吸湿材(デシカントローターや吸湿液)が空気中の水分を直接吸着・除去する方式です。空気を冷やす必要がないため、温度条件に左右されず、結露の根本原因である「湿度」を安定的にコントロールできます。
エアコンが苦手とする0℃付近のチルド室でも能力が落ちにくく、霜取り運転も不要。食品工場や低温倉庫で特に強みを発揮します。
「温度は変えず、湿度だけ下げたい」という工場のニーズに応えられるのがデシカント空調です。過冷却を避け、エネルギーロスを大幅に抑えながら適切な環境を維持できます。
空間全体の露点温度を下げることで、「結露が発生しにくい空気環境」そのものを作り出します。部分的な対処ではなく、工場全体の結露リスクを包括的に低減できます。
KARADESIの視点として、結露対策といっても工場の用途・温度帯・衛生基準によって適したデシカント空調は異なります。以下では代表的なケース別に最適な方式・製品例をご紹介します。
課題:低温での結露、カビ発生(HACCP対応)、霜付きによる設備効率低下。
推奨製品(例):カサバー(ティーネットジャパン)
【食品工場向け】低温環境と衛生管理に強い「カサバー」の特徴を見る
課題:わずかな水分でも品質不良につながる“超”低湿環境が必要。
推奨製品(例):ドライセーブSSP/SZP(西部技研)
課題:外気導入時の結露、梅雨時期の湿気による段ボール・金属部品の劣化。
推奨例:クボタ空調、アースクリーン など(KARADESI掲載メーカーより)
工場で発生する結露は、従来のエアコン(温度管理)だけでは根本的な改善が難しい課題です。デシカント空調は、空気中の湿度を直接コントロールすることで、低温環境・高湿度外気など厳しい条件下でも安定した結露防止が可能です。
「カビ対策」「品質維持」「省エネ」など、自社工場の目的に合わせて最適なデシカント空調を選ぶことで、過剰設計を避けながら最適な環境を構築できます。
結露の根本対策を検討している工場担当者の方は、ぜひ一度、デシカント空調の導入をご検討ください。
画像引用元:株式会社ティーネットジャパン公式HP
(https://www2.tn-japan.co.jp/kathabar/contents/products/kathabar/)
0℃付近で高い省エネ効率(乾式デシカント比約40%削減※1)を発揮し、低温環境での運用コストを大幅に削減。霜取り運転も不要なため安定した稼働が見込めます。
特殊溶液が結露・粉じんを抑え、製品トラブルを予防。除菌性(食塩水相当)により空気中の菌も除去※2し、HACCPにも対応可能です。
画像引用元:株式会社西部技研公式HP
(https://seibu-giken.com/products/287/)
機能性ハニカム構造を製造する技術と、特殊シリカゲルや合成ゼオライトを使用することにより、-90℃DPという超低露点に対応します。
クリーンブースの一体設計が可能。湿度制御の精度を高めることで、恒常的な超低湿制御が前提となる有機EL製造に対応できます。
画像引用元:日本特殊陶業公式HP
(https://niterra-air.com/)
天井埋め込み型なので店内の景観を損なわず、最短1日の夜間工事※3で設置が完了。営業への影響を抑えた導入が可能です。
独自開発の除湿素材を活用し、店内の湿度を40〜50%に保つことで、冷蔵ショーケースの曇りや結露の発生を抑えやすい空調環境を整えます。
※1 108.8kW→61.9kW 参照元:ティーネットジャパン公式HP(https://www2.tn-japan.co.jp/kathabar/files/products_kathabar/comparison_table.pdf)
※2 実証実験による結果。測定場所:某ビール工場 測定日時:1998年7月7日 測定機器:RCSエアーサンプラー(密閉状態で測定)
参照元:ティーネットジャパン公式HP(https://www2.tn-japan.co.jp/kathabar/contents/products/kathabar/)
※3 1台で約1日(スーパーマーケットの場合、閉店後~翌開店前まで)で設置可能。 参照元:日本特殊陶業株式会社公式HP(https://niterra-air.com/faq/)